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腰部脊柱管狭窄症とは

症状

2019.09.03 21:01

症状

この病気での最も特徴的な症状は、歩行を続けると下肢のしびれ、疼痛、ハリが増悪し歩行が出来なくなりますが、休息をするとまた歩行できるようになる、間欠性跛行(かんけつせいはこう)です。 腰部脊柱管狭窄症では、安静にしている時には、ほとんど症状はありません。しかし、立ち上がった時、腰をそらした時、長時間歩いたりすると、お尻やふともも、ふくろはぎにしびれや痛みが出て歩きづらくなります。少し前かがみにしたり、腰かけて一休みすると、しびれや痛みは軽減されます。狭窄が進行し症状が増悪してくると、神経麻痺による脱力や筋力の低下が生じたり、歩行による陰部の違和感や夜間頻尿、尿漏れが起こることもあります。

原因

背骨の骨の間にある椎間板が加齢からや、腰の負担により後方へ突出し、椎間板の後方にある神経を圧排します。さらに神経の後方に存在する背骨の関節である椎間関節も加齢により変形増大し、同じく神経の後方に存在する黄色靭帯も肥厚するため、その結果、前方からも後方からも神経は圧迫されます。
神経は前方からも後方からも圧排される結果、全体的に圧迫され、神経の通り道は狭窄します。神経(脊髄)の通り道を脊柱管といい、脊柱管が狭窄するため、脊柱管狭窄症といいます。腰部脊柱管狭窄症は、腰椎椎間板ヘルニアに比べ中高年に発症することが多いようです。

日常生活上の注意

坂道などで神経の圧迫は腰を真っすぐに伸ばして立つと強くなり、前かがみになるとやわらぎます。歩く時には杖を使用したり、シルバーカーを押して少し腰をかがめるようにすると楽に歩けることが多いです。また、自転車での移動も痛みが起こりにくく、下肢の筋力を維持するためにもよい運動になります。

治療

保存療法では、リハビリテーション、コルセット、神経ブロックや脊髄の毛細血管を広げる薬で症状が改善することもあります。
間欠性跛行が増悪し、短い距離で下肢の症状が出現し歩行障害が起きてくる時、神経麻痺による下肢筋力の脱力が著しい時、夜間頻尿や尿漏れが増悪してきた時は、手術で神経の圧迫を取り除く必要がでてきます。最近は、内視鏡を使った低侵襲手術も行われています。